オリンピアスウェーデン研修2018―その6

ヴェクショーでの充実した研修を終えて、ストックホルムで迎える朝。宿泊先の "HOTEL C STOCKHOLM" の朝食はとても種類が豊富で味も良く、毎年楽しみにしています。この時期のスウェーデンは、どんより曇っていて寒いというのが通常ですが、今日は奇跡的に快晴となりました。参加者は雨男ばかりだと思っていたのですが(笑)残された時間を有効に使うために観光のプランをしっかり立てて、出発です!!

 

まず最初に向かったのは、ストックホルム市庁舎。ストックホルム観光には絶対に欠かすことのできないスポットです。ノーベル賞の記念晩餐会が行われることでも有名なこの市庁舎は、現在も現役のストックホルム市の庁舎として、またストックホルム市議会の議場として使用されています。このため、館内はガイドツアーでしか見学ができないのですが、毎年参加してて感じるのは、ガイドによって説明のポイントが違うということ。今年は初めて男性のガイドでしたが、この仕事にとても誇りを持っているような感じで、今までにないお話も聞くことができました。今年は京都大学の本庶佑先生がノーベル医学・生理学賞を受賞されることが決まったので、日本のテレビなどでも取り上げられる機会が増えることと思います。詳しい説明は過去のブログをご覧ください。

 

続いて向かったのはストックホルムの旧市街、ガムラスタン(Gamla Stan)。今も古いスウェーデンの街並みが変わらず残されています。ストックホルム大聖堂を見学した後、ノーベル博物館へ。ここでは遺言によってノーベル賞を設立したアルフレッド・ノーベルの生い立ちや、歴代の受賞者の横顔や研究内容などが展示されているほか、企画展も行われています。現在は1964年にノーベル平和賞を受賞したマーティン・ルーサー・キング・ジュニアに関する展示がされていました。ノーベル賞の受賞者はここのカフェの椅子の裏にサインをするのが恒例になっています。今年も本庶先生のサインがひとつ増えることでしょう。ここのお土産として有名なのが、ノーベル賞の記念晩餐会でも出されるノーベル賞をかたどったチョコレート。日本人観光客に特に人気なようで、日本語でも説明が書いてありました。

 

いくつかお土産物屋さんを回って、ガムラスタン内のカフェで昼食。その後、昨年店長さんととても仲良くなったアンティーク食器のお店を訪問しました。日本でも大人気のグスタフスベリ(GUSTAVSBERG)やロールストランド(Rörstrand)などの1960年代の食器が所狭しと並んでいます。中には中国の100年前の陶器も飾られていて、陶器が趣味の陳さんも大喜びしていました。

 

先日ハンスと話をしていたときに、ストックホルムで行くべきと薦められたのが、先月リニューアルオープンしたばかりのスウェーデン国立美術館(Nationalmuseum)です。ここにはスウェーデン王家が収集した15世紀以降のヨーロッパの美術作品や、スウェーデンの芸術家の作品などが数多く展示されています。1866年に完成した美術館の建物そのものがまるで一つの作品のようで、建物の中心を突き抜ける大きな階段がシンボルになっています。私も15年ぶりに訪れましたが、リニューアルしたことによってより見やすく、センスの良い美術館に生まれ変わっていました。また、スウェーデンの商業デザインをテーマにしたコーナーがあり、スウェーデンのデザインの歴史についても学ぶことができました。

 

さて、ヴェクショーでの研修期間中、鈴木先生がストックホルム市庁舎の地下のレストランで提供される、2017年のノーベル賞の記念晩餐会と同じメニューのディナーを予約してくださっていました。実は私にとっても初めての経験。食器は本番の晩餐会と同じく、先日コスタでアウトレットを訪問したオレフォス(Orrefors)のものが使われています。1皿目はアーティチョークをふんだんに使った料理。コールラビの花の香りがおいしさを引き立てます。メインとなる2皿目は、ラムのショートロイン。ポテトのテリーヌや塩焼きの根セロリ、リンゴのサラダと一緒にサーブされました。表面はカリッとしていて中はとてもジューシーな絶妙の火加減でした。そしてデザートはビルベリーのババロアとアイスクリーム。北欧ならではの濃厚なベリーの味を楽しむことができました。ワインパッケージを選択するとワインも当日サーブされたのと同じものが提供されるのですが、ノンアルコールの方にもそれぞれに合わせたノンアルコールワインが用意されていました。今年はいったいどんなメニューになるのでしょうか。いまから12月10日が楽しみです!!

 

Tsukasa