オリンピアスウェーデン研修2015―その4

ヴェクショー3日目の朝。今日は出発が早いので7時に朝食に行くと、あたりはまだ真っ暗。しっかり腹ごしらえをして、出発です。


まず訪問したのは、定番コースとなっている高齢者施設のトフタゴーデン(Toftagården)。若い女性施設長のマーリンさんに1年ぶりに会うと、なんだか名字が変わっている気が・・・。結婚して、出産を間近に控えているようでした。毎年研修を続けていると、出会う方々の変化もよく分かって楽しいですね。
施設についての説明を聞いたあとは、中を見学させてもらいました。シンプルで機能的で、でも木の温かみがあって・・・。まさに理想的な居住空間だなと、いつも感心させられます。


街に戻って訪れたのは、障害をもった人たちの紙工房、パッペリーアン(Papperian)。ヴェクショーのメインストリート沿いにお店と作業所を構えているということで、スウェーデンでも有名なこちら。お店の中はすっかりクリスマスモードで、サンタクロースをモチーフにした作品や、クリスマス用のキャンドルがたくさん並んでいました。昨日訪問したテキスティール・グルッペンで作られたものもこちらで販売されています。
市の印刷工場から出た不要な紙を使って紙すきをして、出来た紙を加工したり絵を描いたりして商品にしていくプロセスを、解説しながら見せてもらうことができました。


昼食は、エベダールという湖水浴場の近くのレストランへ。典型的なスウェーデン料理をビュッフェスタイルで楽しめるということで、地元の人たちに大人気のこのお店。今日のメニューは、ローストポークにスチームしたチキンと、とても満足できる内容でした。


そして訪問したのは、ヴェクショー市が運営する補助器具センター。こちらでは、身体が不自由があって普通に生活をすることが困難なとき、ひとりひとりに合った補助器具を無料で借りることができるのですが、この器具を用意したりメンテナンスするのがここのセンターです。
説明をしてくれた所長さんの顔を見て、ビックリ!! 実は私が13年前にヴェクショーに留学していたときに、実習で通っていた高齢者施設の施設長だったキッキさんではありませんか!! あれから他の施設の施設長をしたり、大学のコースに行ったりして、2年前からこちらで働いているとのこと。思わぬ再会にとてもうれしくなりました。


「真面目はいいけど"クソ真面目"はいけないよ」という鈴木先生の言葉に忠実に従って、今日はIKEAの第1号店までドライブすることにしました。日本でもすっかりお馴染みになったスウェーデンの家具メーカーIKEAですが、この名前は、創業者のイングヴァル・カンプラード(Ingvar Kamprad)の名前と、彼が育った農場エルムタリド(Elmtaryd)、そして出身地のアグナリッド(Agunnaryd)の頭文字から名付けられました。
ヴェクショーから60kmほど南西にあるこのお店は3年ほど前にリニューアルし、世界のIKEAで最も品揃えがいいとのこと。中をくまなく見学して、ホットドッグを食べていると、スウェーデンの人たちが衣食住の「住」をどれだけ大切にしているのか、よく伝わってきますね。


さてヴェクショーに戻った私たちを迎えに来てくれたのは、大切な友人のハンス(Hans Parment)さん。プロのフルート奏者であり、音楽音楽プロデューサーである彼と私を繋いでくれたのも空手でした。彼のお宅にお邪魔し、スウェーデンの典型的なFika。彼がフルートでスウェーデンの民族音楽を演奏してくれたり、奥さんが家の中を案内してくれたりと、スタッフたちにとっても「スウェーデンの普通の家庭を訪問する」という貴重な機会となりました。


さあ、明日はいよいよヴェクショー最終日。充実した1日にしたいですね!!


Tsukasa