オリンピアスウェーデン研修2012 - その3

ヴェクショーで迎える最初の朝は、また雨。この時期のスウェーデンでは、なかなか太陽を見ることができません。

 

今日の研修は午後からの予定だったので、市内の散策でもしようかと思っていたところに、親友のエリック(Erik Bratt)から電話がかかってきました。「10時からFikaだから、学校に遊びに来ない?」

ということで、急遽、聖シグフリッド国民高等学校を訪問することになりました。

エリックは、はいまから10年以上前、私が留学していたときに知り合った、国民高等学校で音楽を教えるギタリスト・作曲家で空手家。毎日のように家に行っては一緒に空手をしたり、音楽の話をしたりしたことが、まるで昨日のように思い出されます。

 

懐かしい国民高等学校に着くと、早速彼が出迎えてくれました。そしてFikaタイム。スウェーデンでは、どこの会社でも学校でも、1日2回のお茶の時間は欠かしません。今日も、100人ほどの学生が食堂に集まって、パンやサンドウィッチとコーヒーを楽しんでいました。

さて、コーヒーを飲んで帰ろうとすると、新しい校長先生を紹介してくれるとのことで、校長室に呼ばれました。そこでは、校長先生と、私が昔お世話になったブリット先生が待っていてくれました。「この間日本から帰ってきたばかりなのよ!」・・・最近は日本とスウェーデンのつながりも、深くなってきたなあ、と思っていると、校長先生がおもしろい話をしてくれました。彼のお父さんは養鶏場を営んでいたのですが、当時、ヒヨコの雄と雌を見分ける技術は、日本が世界一でした。そこで、その技術を教えるために、日本人がよく家に来ていたので、日本のお土産をたくさんもらったそうです。意外な日本とスウェーデンのつながりを知ることができました。

 

「お城でも見ていったら?」というエリックの勧めで、学校のすぐ北側にある、クロノベリー城跡を見に行くことにしました。クロノベリー城は1444年に建てられ、デンマークとの戦争の最前線で国を守っていたのですが、1658年にデンマークとスウェーデンの国境が移動したことによって、その役目を終えました。実は、ここを訪れるのは10年ぶり。ちょうど雨も上がって、きれいな写真が撮れました。

 

さて、午後はトフタゴーデン(Tofta Gården)というヴェクショーでも比較的新しい、高齢者施設でのランチからスタートしました。スウェーデンの高齢者施設には必ずレストランやカフェがあり、一般の人も気軽に立ち寄って食事やお茶を楽しむことができます。今日のメインは、ミートボールか仔牛肉のクリーム煮。これにパンやサラダ、飲みものがついて67クローナ。800円ぐらいです。スウェーデンではお昼ご飯がメインなので、かなりお手頃な値段です。

 

ランチのあと、施設長のマーリン(Malin Odlingsson)さんにお話を伺いました。若い方だなと思っていたのですが、年齢を聞いてびっくり。なんと、25歳の女性でした。高校で介護の勉強をしたあと、大学で社会福祉に関する専門的な勉強をし、その後ヴェクショー市に採用され、6ヶ月前からここで勤めているとのこと。

ひとりひとりへのケア方法、入居者の決め方、職員の採用、予算の決まり方など、かなり詳しくお話を聞くことができました。ひとつひとつの質問に、とても丁寧に答えてくれたのが印象的でした。

 

そしてホームを見学。トフタゴーデンは平屋建てで、3つの高齢者のユニットと、1つの知的障害をもった高齢者のユニットから成り立っています。2つのユニットに1つ、ステキな中庭がついていて、暖かい時期は、入居者は自由に散歩することができます。また、1つのユニットの職員は、ホームヘルプも行っていて、近くの住宅に住む高齢者を訪問しています。

私たちがひとつのユニットを訪れると、グレータさんという女性が、お部屋を案内してくれました。35㎡の個室で、トイレとお風呂もついていて、とてもゆったりとした雰囲気。ベッド以外の家具はすべて持ち込み。ベッドサイドには、ご主人の写真が並んでいました。愛犬も一緒に、記念撮影です。

 

夜はアルベスタに住むエリックのお家に招待してもらいました。今週は2人の娘を持つシングルファーザーとしてがんばっている彼が、一生懸命サーモン料理を作ってくれたのには、ちょっと感激しました。気がつけば、彼とももう10年来のお付き合い。いつ行っても歓迎してくれる親友が遠い海の向こうにいるということを、とてもうれしく思います。

来年の秋には、空手の修行のために日本に来るとのこと。今度は日本でお返しをしよう!

 

Tsukasa